3月1日、大きな節目の日

毎年、3月1日は商業界では大きな節目となっている。
今日3月1日に変わったものを紹介する。 

ダイエー旗艦店級屋号変更から6年

2016年3月1日、近畿事業本部管轄店、関東事業本部管轄店のうち29店舗がダイエーの手を離れた。
私はこのときに、思い出の詰まった大事な大事なお店が含まれていたことに危機感を覚え、ダイエーを追いかけるようになった。 
この時離れたお店、私は今もダイエーと呼ぶ。ÆONとは絶対に呼べない。 

4社合併から28年

1994年3月1日、株式会社ダイエー、株式会社忠実屋、株式会社ユニードダイエー、株式会社ダイナハの4社が合併。
存続会社を株式会社ダイエー、他の3社を消滅会社として統合した。

店名が変わる違和感、私も経験がある。
ただ、中の人からすると悲しみは計り知れないだろう。 

マイカル消滅から11年

2011年3月1日、株式会社マイカルが消滅。
存続会社をイオンリテール株式会社とし消滅した。
同時に、マイカル、サティの屋号も奪われ、おしゃれさは失われたように思える。
こちらはサティで流れていた最高傑作の閉店放送。

いまはもう、お店で聞くことは叶わない。

マルナカ消滅から1年

株式会社マルナカ、株式会社山陽マルナカの消滅から1年が経った。
存続会社は、マックスバリュ西日本株式会社。
屋号は守られているが、法人格としては消滅してしまった。
なんと、マックスバリュからマルナカへの改装事例もあるようで、屋号は守るようだ。

また、マルナカといえば、「なかまかな
店内で流れる歌声は、「ご当地ソングの女王」こと水森かおり氏(15)とネットでは噂されていた。

が・・・
真実は違った。
 「マルナカのテーマソング『なかまかな』(作詞 貴船たかし/作編曲 藤山節雄)は1985年にマルナカ創業25周年の企画で作成されました。歌われているのは、11歳のデビュー前の『水森かおり』さんです。その当時の水森かおりさんの歌声が今でも店内で流れています」。
 - 公式回答

なんと、水森かおりさん(11)であることが判明。
創業25周年、調べてみると「マルナカフードセンター」(マルナカ田町店)のオープンが1960年、
水森かおりさんが11歳というと1984〜85年頃なので時期的にもピタリだ。
年度始め、また組織変更初日の忙しい時期に対応いただいたことには感謝申し上げたい。 

フジ、経営統合

四国を地盤とするスーパー「フジ」は今日2022年3月1日、マックスバリュ西日本と経営統合
株式会社フジを持株会社へ、マックスバリュ西日本株式会社を傘下へ収め、小売業は株式会社フジ・リテイリングへ分社化。
2024年には新会社設立というが、看板は守られるのだろうか気になるところである。 

ダイエー、第10代社長へ交代

株式会社ダイエーは今日2022年3月1日、社長が近澤靖英氏から西峠泰男(にしとうげ やすお)氏へと交代。
ニュースリリースが打たれたのが2月21日であったため、電撃交代と言えるかもしれない。 
なお、近澤前社長は近畿事業本部の前本部長とともにイオンベーカリーへと向かった。
ダイエーの社長は中内CEOから数えて10人目、社長としてÆONから来た人はこれで3人目となる。
近澤前社長はダイエーの屋号を存続させる方向へと舵を切り、ダイエーへ理解を示し、盛り上げてくれた人物であると私は認識している。


このように、多くの個性を生み出し、守り、ダイエーの価値を再確認させてくれた。
社長が変わっても、ダイエーは残す方向を貫いてほしいところである。 

なお、椅子の空いた近畿事業本部長の座には株式会社ダイエースペースクリエイトから社長がやってくるようだ。
この方も、ダイエーグループマンである。

社長が変わったとのことでダイエーのサイトを見にいくと、早速社長の名前が書き換えられていた
ただ、どこの写真かわからないが、ピンク色のネックストラップにピンク色の名札をつけた写真ダイエー公式の写真として使用するのはどうなの、という強い違和感を覚えている。

なお、私はダイエーの屋号・社名・法人格の消滅には変わらず断固反対であることを申し上げておく。 

ホーマック、消滅へ

ホームセンターのホーマック、カーマ、ダイキ、サンワ、くろがねやを運営するDCM株式会社は、本日2022年3月1日、看板のロゴマークおよび店舗屋号を「DCM」へ統一すると発表。
これにより、ホーマックは約27年、カーマは50年以上の歴史に幕を下ろすことになる。 
屋号というものはそのお店の歴史を紡いできた大切なものであり、守られるべきであると私は考えているが、これも時代の流れなのかもしれない。
2021 年 3 月に事業会社 5 社が統合してDCM株式会社が誕生いたしました。
この間、店名 はそれぞれの地域でお客さまから長く親しまれてきました事業会社の屋号とそのロゴマークを大切にしながら営業を続けてまいりましたが、
今回、完全統合の集大成として、そして今後より一層、お客さまに寄り添い、ご期待にお応えできるお店となるべく、店舗の看板やサイン等に使用するロゴマークを順次「DCM」に変更していくことといたしました。
 - ニュースリリース
お客さまは屋号につく。私はそのように考える。
屋号統一が果たして良かったかどうかは、今はまだわからない。
ただ、屋号というものは言い換えれば暖簾である。人間でいえば大切な名前である。
混乱が起きなければ良いのだが…。 

まとめ

3月1日、商業界が大きく変わる日に居ても立っても居られなくなり、筆をとった。
ダイエーの社長交代人事は本当に驚いたが、前社長はダイエーに理解を示してくれたと認識している。
どうか、簡単に「ダイエーをなくす」と言わないように願うばかりである。
何度でもいうが、ダイエーの衰退は日本の衰退、ダイエーの消滅はニッポンの小売業の終焉である。 
私は、ダイエーを100年、200年続くスーパーになってほしいと思っている。

そのためには、「買い支え」が重要である。 
買い支えとともに、「マイストア意識」を持ちましょう。
指をくわえて成り行きを見つめるままでは、お店を助けられません。
買い物をし続けて、お店にお金を落とすことが何よりも大切なのです。

皆様の買い支えへのご協力、何卒よろしくお願いいたします。