地上波で初放送!!
2024年2月9日、あの話題作の「かがみの孤城」が地上波で初めて放送された。日本テレビ系の「金曜ロードショー」でだ。
初めて放送されるということで、大きな話題にもなっていた。
が、「本編ノーカット」とは言っていなかったため、カットされているシーンがあるのかと思ったら、ぱっと見ではわからないレベルでたくさんカットされていた。
よく見ると、セリフのつなぎが不自然なところもあるなのだ。
そこで、かがみの孤城を見た方がSNSに書かれていたカット箇所についてこちらで検証してみたので、その結果について記す。
なお、この記事は「見ている前提」で書くので、そのあたりご了承願いたい。
心の教室のシーン
ここは違和感を感じていた。ガヤが短い
フリースクール「心の教室」の内部が映るシーン。某5歳児にそっくりな声で、「ぞーうさん、ぞーうさん、おー、それオラのだゾ」と言っているが、最初の「ぞーうさん、ぞーうさん」がカットされている。
これはよーく聞いてもらいたい。
五月
序盤のシーンにもあった。こころの部屋のシーン
こころが部屋にいるシーン。お弁当を食べたあと、ベッドで寝ているシーンがカットされている。7人がお城に集められたシーン
ウレシノがオオカミさまに聞いた。「いつ来ても、いいの?」と。
オオカミさまは答えた。
「一応制限はある。日本時間の、朝9時から夕方5時までだ。」
この後のアキのセリフがないのだ。
「9時から5時?市役所みたい!」
そのあとのオオカミさまのセリフも一部カットされている。(青字部分)
「なんと言おうが、これは絶対守ってもらわなきゃならないルールだ。」
その後のルールを守らなかったらどうなるか、の説明のシーン。
「本物のオオカミだ。しかもバカでかい。」の次のセリフがカットされている。
「信用できなければ試してみればいい。喰われて終わりだ。」
まだある。
時計が鳴ったシーン。
「おっと、もう4時半か。お前たち、待ってる間に城の中は見たのか?」のあと皆が首を横に振るが、そのあとの階段を登って広間の入口に向かうところがカットされている。
六月
ここもあった。こころが2回目にお城に来るシーン
2回目にお城に来るシーン。こころが鏡から出てくる前に、お城の外観を写す部分、下から見上げる部分の2箇所がカットされている。
マサムネのセリフ
こころが階段を上がっていくところのすぐ後。広間が映るのだが、そこのセリフが不自然にカットされていた。
ゲームをしているマサムネ。
「お……いけ!」
「あーっ!クソっ!」
その様子を見たスバルが話しかける。
「ダメだった?」
放送されたものを見ると、階段の部分の直後に「あー死んだあもう死んだあ!」というセリフが来ているので、不自然に感じた。
お城にあるこころの個室のシーン
こころの部屋に入った直後。部屋の様子が映るが、こころが歩いて窓に近づき、海を見るシーンがカットされている。
放送されたものを見ると、部屋に入り、「わあー!」と言った後すぐにベットの前にいる。
劇場で観た方ならわかると思うが、これも不自然である。
こころが3回目にお城に来るシーン
「なんだか出遅れちゃったけど、歓迎はしてもらえた。明日も行ってみよう。」と寝るシーンの後。こころがお城に来る部分の前に、時計が映るが、その時計が映るシーンがカットされている。
CM明けすぐなので、比較しないとわからない。
お城が楽しいシーン
女子の食堂のシーンの次。マサムネとスバルが将棋を指す部分を含め、「お城は、結構楽しかった。」というセリフのシーンは丸ごとカットされていた。
いいシーンなんだけどなあ。
七月
七月はノーカット。八月
八月は始まってすぐにある。こころがお城にやってきたシーン
こころがお城にやってきた直後、ウレシノも来たのだが気まずそうである。「あー、ぼく今昼ごはん食べに一旦家に戻って…あー、みんな上でゲームやってるよー。」というセリフを含め、ここのくだりは丸ごとカットされている。
和むシーン
こころとスバルが広間で話すシーンの後。こころが自室で勉強をするシーンがカットされている。
さらにさらに、リオンとこころの会話シーンは丸ごとカット。
なんか、和まない。
スバルが髪を染めてきたシーン
スバルが髪を染めてお城に来たシーン。「えへへ、夏休みだし。」のあと。
マサムネの「あのさあ、夏休みって言ってももう終わりじゃん。」と、
スバルの「そうなんだよね」というセリフがカットされている。
ここも不自然になっている。
九月
九月もあるぞ。ウレシノがお城に来たシーン
フウカが「ウレシノ君、やろう。」と言い、ウレシノが「うん」と言った直後、皆の前に歩いて行くシーンがカットされている。食堂の女子トークのシーン
フウカが「エスカレートしていって」と言ったあと、広間で話すウレシノが映るが、その時最初に言った「別に、いじめに遭ってるとか、そういうわけじゃないから」というセリフがカットされている。
ここは自然なようで不自然。
十月
十月はノーカット。大事なところばかりだし、ね。十一月
十一月もノーカット。十二月
十二月は始まってすぐあった。井田先生が家に来たシーン
こころの担任の井田先生が家に来たシーン。こころの母がコーヒーをテーブルに置き、先生が「どうも」と言うシーンがカットされている。
一月
一月も始まってすぐあった。登校するシーン
こころが靴を履いた後、母に言った「仕事、休まなくてもいいのに」と言うセリフがカットされている。これがないと、その次の母のセリフの意味が変わってきちゃうんだよなあ。
広間に入るシーン
リオンと話した次のシーン。城の外観が映った後、こころが走ってきて気をつけ、そして広間に入る、といった一連のシーンがカットされている。
二月
二月もあった。萌ちゃんからの手紙を見つけるシーン
こころが玄関のドアを開けるシーンがカットされている。CM明けてすぐだけど、気付いた人はいたようだ。
三月
三月もいくつかあった。フードコートのシーン
アキのセリフの直後のフードコートのシーン、実はここ最初の2秒ほどがカットされている。ラーメンを持っている青年が左から出てくるのが放送されたもののほうが早いのだ。
ここに気付いた人もいるようだけど、これは本当にすごい。
カレオ南東京店のシーン
カレオでこころが便箋を買うシーン、そしてコンビニに寄ってお菓子を買いたいと言うシーンが丸ごとカットされている。掃除機をかけるシーン
こころが自室にいるところに、母が訪ねてきて掃除をしてよいか確認するシーンが丸ごとカットされている。萌ちゃんの家のシーン
萌ちゃんがアイスを袋から出す時に「二つ買ってきてよかった」と言ったが、そのセリフがカットされている。全員の真実のシーン
フウカと喜多嶋先生が保健室にいるシーンの後。お城にあるフウカの部屋にアキがきて、「ピアノ、楽しい?」と聞くシーンが丸ごとカットされている。
ここは物語の核心なはずなのだが。
お城の外観のシーン
オオカミさまが「時間だ」と言った後のシーン。お城の外観が映るシーンが4秒ほど足りない。本当に秒単位で調整しているっぽい。
エンディング
エンディングは丸ごとカットされてしまっていた。かがみの孤城を劇場で観た方ならお分かりだろうが、あのエンディングは本編そのものである。
なので、カットしたらスッキリしないのである。
エンディングをカットしたということについて多くの声が上がっていたようだ。
まとめ
カットされていた点を書き出している方もちらほらいたが、こちらで検証してみると26箇所とかなり多くカットされていることがわかった。しかも、物語の核心となる部分にまで手をつけている。容赦ないな、と思った。
あとエンディング。あれは本編なので、カットすべきではない。
スタッフロールがただ流れるものじゃない。そんな軽いものじゃない。と言うべきかもしれない。
さて、金曜ロードショーで見て、原作が読みたくなったら書店へ。
ハードカバー版をおすすめする。
また、映画を見たくなったら完全生産限定版のブルーレイディスクを入手すべし。
なぜ完全生産限定版を勧めるのかというと、こちらには「かがみの孤城の前と後」という再開城時に劇場で上映された特別映像が含まれているのだ。
わずか2分ほどであるが、泣いている人が本当に多いのだ。
私も初見の際は嗚咽した記憶がある。
何度も見て、何度も読んでみると、きっと「人生の宝物」になるであろう。