こんな素敵な機会ないよ!
私の「人生の宝物」である作品「かがみの孤城」その「かがみの孤城」の劇伴をオーケストラが演奏するシネマコンサートが開催されるとのことで、参戦してきた。
ここからはネタバレ全開でいくので、ご注意願いたい。
会場到着
会場到着は18時頃。早速入場する。
場内でフォロワーの方と合流。
ようやくお会いできた方ばかりだった。
しばし談笑ののち、ホールへ。
座席の位置、大当たりであった。
トークショー
18時30分、スタート。まずはトークショー。
登壇者は原恵一監督、主人公の安西こころ役の當真あみさん、本作品の音楽をつくられた富貴晴美さん。
司会進行はサッシャさんという男性の方。誰?と思ったが、「来週の金曜ロードショーは…!」と言われた時に「あー!!」となった。あのナレーションの方だった。
シネマコンサート開催の話を聞いて、原監督は「嬉しかった」という。音楽についても高評価。「自分の想像を超えてくる」ともおっしゃっていた。
富貴さんも、自身が音楽制作に携わった作品でシネマコンサートが開催されるのは初とのことで、とても嬉しかったようだ。
原監督は、「いつもレベルの高いオーダーを要求」するようで、かがみの孤城のメインテーマも12曲目でようやくOKが出たとのこと。
今回の劇伴で、「全員の真実」という9分半にも及ぶ長い曲があるが、これは「2001年宇宙の旅」に出てくる長い長い劇伴に挑戦してみたい、と思い作られたとのこと。
(なお「2001年宇宙の旅」の劇伴の方が長いらしい)
(なお「2001年宇宙の旅」の劇伴の方が長いらしい)
大丈夫、大人になって。
本作では「不登校」がテーマのひとつとして扱われている。原監督から、富貴さんのエピソードが明かされた。
富貴さんも、子供の頃に学校に行けなかったことがあったそう。
富貴さんのお母様がすごかったらしく、「学校には行かなくてもいい。その代わり、映画を1日5本観なさい。」と。
そうして映画を観せられるうちに、ピアノで音楽を弾くようになったとか。
そういったエピソードがあって、いまや有名な作曲家になられた。
(富貴さんは国立音楽大学を首席で卒業した、とのこと)
原監督は、「学校に行かなくたって立派な大人になれるから、無理して行かなくたっていいよ」とおっしゃられた。
ものすごく説得力のあるお話だった。
みんなの「好き」は?
時間が迫る中、最後に「好きな曲」を聞かれた登壇者たち。當真さんは「The Solitary Castle」という初めて城が映るシーンで流れる曲を選ばれた。
「いよいよ始まる、ということでゾワっとした」と。
この曲は劇場の音響がわかる曲で、壮大な一曲である。
原監督と富貴さんはメインテーマである「かがみの孤城」を選ばれた。
終盤の大事なシーンで流れる壮大な曲で、「希望に満ちた力強い曲」と原監督は語った。
そして「演奏時には手拍子を」とも。
もっと聞いていたいところだったが、時間とのことでトークショー終了。
原監督と當真さん、富貴さんは関係者席へ。
場内の照明が消灯、オーケストラの皆様と、指揮者である佐々木新平さんが登場。
いよいよ上映開始。
本編
最初はピアノの一曲から。やはりオーケストラの演奏は素晴らしい。
あるシーンではやさしく、あるシーンでは壮大に。
オーケストラの演奏のおかげか、これまでで一番、作品に惹き込まれる感覚があった。
途中、上映がストップ。
機材トラブルかと思ったが、アナウンスがあった。
「これより、20分間の休憩をいただきます。」
そう、これはオーケストラのコンサートであることをすっかり忘れていた。
休憩でロビーに出る。ロビーの照明の美しさにうっとり。
上映ストップしたタイミングも、12月のシーンが終わった直後。
年が変わるタイミングで休憩とは流石である。
休憩中、ロビーでは「かがみの孤城」のサントラCDの販売が。
現金のみかと思いきや、キャッシュレスにも対応。(stera terminalが置かれていた)
あと、プレミアムグッズ付きのチケット購入者向けのグッズカウンターを見つけたが、そこにグッズはなかった。
どうやらグッズの在庫がなくなったらしく、後日発送のために連絡先を聞いていたらしい。
なんとも言えない。
そうこうしているうちに、休憩終了。1月のシーンから上映再開。
3月のシーンで新たな発見。
フウカのピアノは劇伴ではなかったのだ。効果音(SE)扱いになっているようで、オーケストラの演奏はなかった。これはコンサートでないとわからないものだ。
東条萌ちゃんのシーン。
やはりあの名言で私は大きくうなづいていた。
だってあの子達、恋愛とか、目の前のことしか見えてないんだもん。
成績も悪いし、ガキっぽいし。
10 年後も 20 年後もあのままだよ。きっとロクな人生送らないよ。
バカみたいだよね、たかが学校のことなのにね。
もうこのセリフは悩みを抱える人たちに聞いてもらいたい。
変わり者の人たちによくわからないことを言われている人、書かれている人。
この考え方をもてば、随分と心が軽くなる。
そして全員の真実のシーン。劇伴がすごいのもあって、また泣けてきた。
アキのシーンは壮絶すぎて泣けるのだ。
その後のメインテーマが流れるシーン。(願いの部屋の中)
なんと、あの歌を歌っていた城南海(きずき みなみ)さんが登場。
生歌を披露された。
そして手拍子が起きた。一体感が素晴らしい。
最後に学校へ向かうシーン。あそこの壮大な感じがすごく良かった。
エンディング前に拍手が起きた。まだ早いぞ。
エンディングの「メリーゴーランド」でもまた泣いた。
エンディングが終わったらまた拍手。まだまだ早い。もうひとつ、あるだろうと思った。
かがみの孤城の前と後
これがまたすごかった。これは2023年5月26日に再開城した際に追加でつくられた特別映像。
劇伴はピアノで演奏されているのを知っていた。
シネマコンサートではどうなったか。
なんと、ピアノ一本で優しく演奏されたのだ。
その演奏があってか、涙が止まらなくなってしまった。
あの映像は2分ほどの映像だが、その2分で人のこころを大きく揺さぶるものすごい映像である。
(なお私は見るたびに泣いている。それくらい威力が強いのだ。)
心に刻むべき3つの項目、あれは文字通り心に刻んでおきたい宝である。
上映終了後
拍手が鳴り止まなかった。指揮者の佐々木新平さん、だけでなく、原監督、當真さん、富貴さんも舞台に上がられ、拍手で送られた。
ホールから出てロビーへ。
ロビーでまた別のフォロワーさんへご挨拶。
別の作品でお世話になった方々である。
挨拶を済ませた後、出口へ向かったところ、何やら人だかり。
何事か、と向かってみた。
オオカミさま
なんと、オオカミさまの格好をした方がポスターの横に立っているではないか。話を聞いたところ、どうやら衣装もお面も、この日のために準備されたとのこと。
映画を観た後だからか、お城から飛び出してきたかのよう。
コミケ会場かと思いたくなるくらいの様子で撮影会が行われていた。
(なお、この方はかがみの孤城に大変詳しい有名な方で、非公式でやっているものである。)
こうして、かがみの孤城シネマコンサートは終わりを迎えた。
まとめ
今回のシネマコンサートの話を聞いたのは今年の春頃。行くか迷っていたが、迷った末に一番いいチケットをとる。
結果、発券して大当たりを引く。
そして参加したところ、トークショーで満足、本編で満足、特別映像で満足、撮影会でも満足。
大満足の夜となった。
こうした機会は2回目はない、と思っていたので、参加してよかった。
出演者、主催者、関係者の方々に深く感謝申し上げます。
補足
今回演奏されていたのは「関西フィルハーモニー管弦楽団」である。オーケストラにはあまり詳しくないのだが、調べてみると、商業施設での演奏実績があることがわかった。
2023年オープンの「三井ショッピングパーク ららぽーと門真・三井アウトレットパーク大阪門真」のオープニングセレモニーで演奏していたようなのだ。
(本拠地が大阪府門真市である縁で呼ばれたと思われる)
そのほか、その門真市で行われた祭りでは、盆踊りを演奏するという前代未聞な実績を持っていたりする。
いやはや、そんなすごいオーケストラの演奏を聞くのが初めてだったのでどうなのか気になっていたが、本当に素晴らしかった。
関フィルさん、ありがとうございました。